土方の彼女は美人だった。

土方とつるんでる後輩の沖田の姉らしい。

確かに似てる。

儚げな顔、白い肌、穏やかで優しい性格。

味覚がおかしいらしいがその他はどこをとってもいい女。

負けて仕方ないよな。

いや、でも俺は勝負すらしなかったか。

「土方!一緒に帰ろうぜ!」


HRが終わってすぐに教室を飛び出し、いつものように土方のクラスに顔を出した。


が、


「わり、今日は無理だ…」


いつも一緒に帰っていた。


行きも帰りも一緒だった。


今日、初めて一人で帰る。


土方は一人じゃない。


隣には沖田ミツバ。


隣が俺じゃなくなった。


遠くで二人が帰るのを見ていたら、気づきたくないことに気づいた。



お似合いだと。






それに気づいてしまってから俺は距離を取るようになってしまった。


土方は別段気にしているようではない。


そうだろうな。隣が俺じゃなくて彼女に代わっただけだもんな。


俺の休み時間は高杉とヅラと辰馬といるようになった。
昼も一緒だ。


放課後は3人と遊びに行く。


朝は、律儀に土方は俺を起こしに家に入ってくる。


それから一緒に朝ご飯を食べて一緒に家を出るから朝は土方といれる。
なぁ、アンタはこんなこと知らないだろ?やってもらえないだろ?



それでも俺の隣はぽっかりと空いたままだ。