想定外の出来事は

「副長、お疲れ様です」
「おう」


総悟と一緒に市中見廻り行ったら、総悟は消えるわ攘夷浪士がいたわ夕方からもう酔っぱらっている阿呆の面倒をみるわでやっとのことですっかり夜になってしまってから屯所に帰り、部屋に向かう。
今日も銀時は来てるだろうか。

「あ、副長、副長が見廻りに出てくのとすれ違うようにして万事屋の旦那が来てたんですがね、なんかとっつぁんと喋ったら帰っちゃいました。 とっつぁんも副長に用事あったみたいなんですけど事足りたのか帰っちゃいました」
「・・・?」

部屋に入ると、確かに銀時がいた形跡がある。遠くで甘い匂いがする。
床に目を落とすと紙が転がっていた。拾い上げて読むと高級料亭の名。字はとっつぁんの字。
まさか、銀時はここに向かったんじゃないだろうか・・・?
何か、不安が押し寄せ、俺は急いでメモに書かれた料亭へ向かう。




料亭に着き、ずかずかと教えてもらった部屋に向かい襖を開ける。
そこには終えた食事の跡、倒れた銚子。いるはずのとっつぁんといるであろう銀時の姿はない。
だが向こうの襖の奥から聞こえたのは








「あぁっ」
「銀ちゃん可愛いねぇ」


嘘だ嘘だ嘘だ


このジジィは絶対に土方を狙っているもんだと、思い込んで騙されて、そしてこの男に貫かれてしまってる。
このジジィは、俺が来ると確信していたらしく、俺が呑んだ酒に一服盛られていた。身体が弛緩して力が入らねぇ。そんで少し媚薬も入っていたみたいだ。
俺は、土方に突っ込みたいと思ってて、土方の喘ぐ声とか想像してたっていうのに、今俺は、土方じゃない男に突っ込まれている。
なんだよ、この声。こんなの俺じゃない。


「ふっ、うぅっ!」

しかし後ろ手に縛られているため口を塞ぐことができないので、唇を噛みしめ声を殺した。

「銀ちゃん、声出してよ〜イイ声だよ。やっぱり思ったとおりだねぇ。肌白いねぇ。いやらしいねぇ」
「んーっ、んん、あぁ!!」

口を指で無理矢理こじ開けられ、せめてもの抵抗にと指をかじってやったが、ジジィは思いっきり俺を突いてきた。


何でだよ、俺は、抱かれるつもりなんてなかったし、しかもこんなジジィにっ!


「あ、は、ぁあっ、や、やぁっ」
「可愛いねぇ」
「い、や、たす、たすけてっ、たすけてひじかたぁ!」



バンッ



襖が開かれ、立っていたのは俺の恋人だった。






「何やってんだ!!」


まず部屋の襖を開け、見たのは人のいない食事の跡。
だが銀時がここにいるという俺の予想は外れてはいなかった。でも外れていて欲しかった。
奥に見えた襖の向こうから、くぐもった声と水音が聞こえた。
襖に近づくと、大きくなる声。明らかに嬌声。しかもこの声は銀時の声だ。


「たすけてひじかたぁ!」


そう聞こえたと同時に襖を思い切り開け、目の前に広がるのは、恋人が上司に貫かれている絵だった。
固まった。
そしていろんなことが一瞬で頭の中を駆け巡った。
銀時、色っぽい・・・、と思ってしまったのは消し去り、ばっと頭に血が上り、急いで銀時をとっつぁんから引きはがした。


「俺の恋人に何しやがんだァァァァ!!」


俺はキレた。すごい勢いでキレたが、銀時が俺の名を情欲の混じった掠れたか細い声で呼び、ぷるぷる震えて縋るような瞳で見つめてきたので、 俺はとっつぁんを置いて、銀時の腕の拘束を解き、転がっていた着流しで身を包み、俺の上着を羽織らせ、背に抱えて料亭を後にした。


銀時は俺の背ではぁはぁ荒い息を吐いている。首に回す腕の力は弱い。何か盛られたか。
近くにあった連れ込み宿に入り、盛られたであろう薬を少しでも薄めるため水を飲ました。
飲み込む力も薬の所為で弱くなっているのか口端から水を零す。


「何でわかったの・・・?」
「メモが落ちてた」
「あ・・・・・・」
「てめぇ!俺に気をつけろって言っといて自分がやられてどうすんだ!!」
「う・・・。だって、土方を狙ってるもんだとばかり・・・」
「とっつぁんはお前みたいなのが好みなんだよ。最近キャバクラに連れてかれてはお前のこと聞いてきてた。・・・お前鈍すぎるぞ」
「ごめん・・・」
「もう寝ろ。なんか盛られたんだろ」
「う・・・ん。・・・・・・ひじかた、」


銀時は俺の服をゆるゆると握る。
やめろ、そんな目で俺を見るな。うるうるしてんじゃねぇか。襲っちまうぞ!


「ひじかた、だいて」
「は・・・」
「ひじかた」
「て・・・めっ、何言ってんのかわかってんのか」
「ん」
「お前抱きたいって思ってたんじゃねぇのか」
「抱かれたいの?」
「嫌だ」
「ならいいじゃん」


銀時は俺の顔に顔を近づけ、唇をふにふにあててきた。


「疼いて仕方ねぇんだよ、頼むから・・・っ」
「頼まれなくても抱いてやりてぇがな。いいのか」
「もう、いい。土方と繋がれんなら、どっちでも」
「初めから、お前を抱くつもりだったんだ」


俺は銀時を押し倒した。








「んっ、うう」
「ちっ。とっつぁんのが出てきやがった・・・」


先程まで入っていたので解れてはいるが、土方は俺の後ろに指を突っ込んでやたら弄っている。
くちくちぐちぐち、水音が聞こえて耳を塞ぎたい。
カチャカチャと土方がベルトをはずす音が聞こえ、ブツを取り出した。
俺はそのでかさに、ひっとヒいてしまった。で、でかくね?
勃ってないときに触った感じでかいとは思ったけどさぁこんなだとは思わないじゃん。でかくね?


「挿れるぞ」
「いやいやいや、でかいしっ!そんなん挿れたら俺裂けるから!銀さん壊れちゃうから!」
「大丈夫だ。とっつぁんの受け入れたんだろう」
「いやいやいや、アレはもうちょっと小さかったもん。長くて熱くて硬かったけど」
「・・・そうか・・・覚えてんのか・・・あの人のサイズ・・・・・・」
「あれ、ひ、土方く〜ん・・・」


土方が瞳孔ガン開きのすごい形相で俺を見てる。しかも目は怒ってんのに口が笑ってる。怖いんですけど・・・。


「ぎゃ!」


じりじり土方が迫って俺に覆いかぶさってきて、そして今日バージンを失った尻に土方のデカブツが当てられる。でか・・・熱い・・・
そんで一気に貫かれた。


「あぁぁ!!」
「俺のを覚え込ませてやるよっ」
「あ、あ、や!あぁ!はぁっ!んーっ」


薬で気持ち良くなってしまっているのもあるけど、さっきのと全然違う。
やっぱり土方だからいいんだと思う。
土方を抱きたいと思っていたけど、土方が俺の上で頑張っているっていうものいいもんだ。
眉根を寄せて汗を浮かべてぎらぎらした目で俺を見つめてる顔も、随分イイ。
俺で、硬くなって感じてくれてるんだと思うと、なんか。


「あ、んっ!」
「イイ声だな」
「ふぅぅっ」
「声殺すなよ。聞かせろ。啼けよ」
「あぁっ、ひっん!は、やぁっ、ひ、じかた、ひじかたぁっ」
「銀時っ、イクぞ」
「んっ、お、れもっ、イ、クぅ!」





絶頂に至ってからも、前から後ろから、と何度もバコバコやられた。
ていうか俺初心者なんですけど・・・。
俺はフェードアウトしていった。








今、俺の腕の中で、銀時が落ちて眠っている。


銀時のことは、前から気になっていて、会えば口喧嘩、そんなことを繰り返している時からなんとなく惹かれていた。
多分コイツは嫌いだろうなと思っていたが、飲み屋で喧嘩売るような口調で告白してきた時は、俺も同じ口調で返事してしまった。嬉しかった。
ずっと銀時が俺の下で、俺に突っ込まれて喘いでいるのを想像して抜いていた。そりゃそうだろう。男だから好きな奴を突っ込む想像するだろう。
アイツ、男の癖に肌やたら白いし、すべすべしてるし、ふわふわの髪の毛だし、エロい顔してるし。
俺が突っ込む方で決定だと思っていたら、銀時も同じ考えだったようで、突然屯所にやってきて俺のケツを触りやがった。
それから攻防を繰り返して、まぁ、でもこれで上に乗っかられても途中で形勢逆転して銀時に突っ込んでやる、と考えていたらこんなことが起きてしまった。


ちくしょう、銀時を先に頂かれてしまうなんて最悪だ。
でもいいこともあった。銀時自ら抱いてくれと頼んできた。
銀時は想像通り、いやそれ以上に可愛かった。
本当に全身白いし、どこ弄っても感じるし、眉根を寄せて快感に耐えるその顔だけでイってしまいそうだった。
声も、けなげに殺そうとするのも可愛かったが、高い声で啼くのも、下半身にすぐに熱が溜まってきて、萎える気配がなかった。


銀時のお許しが出たわけだし、これから銀時を開発してやろう、と密かに銀時の横で考えていたら、偶然なのか野生の勘なのか、寝ぼけた銀時に鳩尾を蹴られた。 かなり強かった。
俺も疲れと相まってフェードアウトしていった。




鴨太郎にしたら、と思ったのは隠しておくことにします。