笹の葉さらさら




「銀ちゃーん願い事書くアル!!」



そう神楽に渡されたのは色とりどりの紙。
短冊だ。
玄関には神楽と新八で用意したらしい笹が飾られている。



「あぁ、もうそんな季節か……」
「今日は僕の家でパーティーやりましょう」
「銀ちゃんがご飯作るアル!!」
「あぁ、はいはい、わかったよ。暗黒物質(ダークマター)は俺も食いたくねぇしな」
「姉上には台所に立たせませんから」



 七夕か……


7月7日…。明日は…………



「銀ちゃーん買い物行くヨー!」
「おー、先行ってろーすぐ行くから」






ガーゴー。

今、部屋には7人が寝ている。
酔ったお妙、同じく酔った新八(お妙に無理矢理飲まされた)、腹がいっぱいの神楽。
お妙に誘われて九兵衛も来ていて、お妙の横で寝ている。
さらに、あとから参加したお登勢とキャサリンとたま。ババァの誕生日だってことを今日知った。
あ、あと一頭。勝手に乱入したゴリラ。
まぁ、寝てるというか伸びてるというか。
お妙に来て早々ぶっ飛ばされてた。
俺はみんなを起こさないようにそっと恒道館をあとにした。
買い物時に買っておいた物を持って。


今時刻は23時。
俺の好きな甘い匂いが万事屋に広がる。

カチャカチャカチャ

俺は手首をやわらかくして腕をぐるぐる回してる。

チンッ

軽快な音がなって扉をあけると甘い甘いいい匂い。

ヌルヌルくるくる

茶色いキャンパスに白と赤で色づけをする。

カンカンカン

階段を上る音。

たったったっ

扉の前に立ってみる。

ガラガラッ



甘い甘い栗色の子。




「いらっしゃい」
「こんばんは旦那」



沖田くんは黒い隊服のままやって来た。
手には風呂敷。着替えでも入っているのだろう。



「へぇ、ちゃんと笹飾ってるんですねィ」
「あぁ、子供がいるからねぇ」
「旦那の願い事はなんですかぃ?
どうせストレートパーマになりたいとか甘味をたくさん食べたいとか金持ちになりたいとか書いたんでしょ?」
「う"……よくわかったじゃん」
「旦那の考えてることなんかわかりまさぁ」
「とりあえず、入れよ。飯は?」
「食べてやせん」
「んじゃ、食おうぜ。さっきお妙んところでパーティーやったんだけど、その余りでよければ」
「へぃ」



居間にいき、食べ物を出していく。
ある程度食べ終わったところで先程作ったケーキを取りに行く。
時間もちょうどいい。


時刻は0時。



「おめっとさん」
「ありがとうございやす」



「織姫と彦星は会えたかねぇ?」

「さぁ、どうでしょう?俺は1年に1回だけで、しかも天気が崩れればその日も会えねぇなんて嫌ですけどねィ」

「俺はいいけどね」

「なんでですかぃ?」

「だって君、1回1回が激しいんだもん。銀さん歳なんだからさぁ、辛いんだよね〜1年に1度で全然OK」

「それは困りまさぁ。あ、俺の願い事は毎日旦那とヤれますようににしやしょうかねィ」

「俺絶対死ぬから!!確実に死ぬから!!」

「じゃあ、それプラス毎日ヤっても耐えられる体を旦那に。っていう願い事もしやしょう」

「お前馬鹿でしょ!お前の頭の中はそれだけかぁぁぁぁ!!」

「アンタは自分のことしか考えてねぇ願い事ばかりじゃねぇですかィ。
俺と一緒にいてぇとかないんですかィ?」

「するか!するとしたらお前がドSじゃなくなりますように〜とかお前の性欲が落ちますように〜ってするね!」

「ひどいでさぁ旦那ぁ。それもこれも全部アンタへの愛情なのに」

「いらねぇよ!そんな愛情!ってか俺を縛ったり、嫌だっつってんのに一晩中ヤるのが愛情か!?」

「好きな奴こそいじめたくなるってやつでさぁ」

「小学生かぁぁぁぁぁ!!!!
来るな!ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」





さっき、俺のことはわかるっつってたけどよ、ひとつわかってねぇことがあるよ沖田。


短冊に書いた本当の願い事。
言ったら笑うだろ。
先3年はからかいのネタになるかもしれねぇ。





一緒にいたい




今書いたこと思い出すと恥ずかしいな。
でも来年も再来年もこうやって祝いたいな。お前を。




おめでとう。



すみません。銀ちゃん乙女すぎます。
口調とかでごまかそうかと思ったんですが、内容乙女ですよね。でも好きよ。
銀ちゃんの作ったケーキはショートケーキです。普通に。でもデコがすごいんですよ。砂糖細工とかも作って飾ってあります。
では、沖田誕生日おめでとう。

09.07.08前サイト
10.01.31再録

恢罹