「銀時ぃぃぃ!!今日こそはブホォッッ」



かかと落としクリーンヒット。


桂、一時意識不明。


銀時、無表情で退場。


一発K.O.銀時の勝利。






これがいつもの日常である。




桂さんは毎日毎日銀さんの所へやってきては、銀さんに攘夷への勧誘をしている。 否、していた。
銀さんはその頃は特には殴る蹴るはせず、無視を決め込んでいた。
何故最近はさっきのように手が出ていたのか。
それは、ある日を境にしてからである。




いつものように桂さんは銀さんの所にやってきた。
しかし面持ちが違う。
銀さんは不思議に思って万事屋の中に入れてあげたんだ。
やっぱり昔からの親友のことはなんだかんだ言って心配なんだな。
でもその時もいつもと同じように追い返せばよかったんだ。




「銀時、俺の話を聞いてくれまいか?」
「あぁ?なんだよ。くだらねぇ話なら勘弁しろよ」
「くだらなくない。俺は、俺は……銀時が好きなんだ!!!!」
「……は?」



これは僕の声。
間の抜けた変な声で桂さんの言ってることを聞き返してしまった。
銀さんは僕の隣で…呆然としていた。





それから桂さんの告白アタックは続き、 今はもうストーカーのようだ。姉上を追い回すゴリラの彼の人のように。
いや、まだそっちの方がいいのかもしれない。
桂さんは堂々と家に上がりこんで、盗聴器をしこんだり、盗撮したり、 銀さんの下着などを盗って行ったりする。
はっきり言って変態だ。
桂さんが、愛の告白をするときに、



「銀時のミルクを飲ませてくれ!!」



と言った時は銀さんはもう卒倒してしまった。
僕はちょうどそこにいて、呆然としていたが、 倒れた銀さんを連れて行こうとしていた桂さんに気づき、桂さんに手刀で一発お見舞いしてやった。
それから銀さんへの変態発言は続いているが、 銀さんは倒れては駄目だ駄目だと自己を保つのに必死でいる。
それにも疲れた銀さんは、桂さんの顔が見えたら即暴行をすることにしている。




なのだが、今日は銀さんは珍しく桂さんを中にあげた。


どうしてだろう。
桂さんは今日は珍しくおとなしくしている。
どうしてだろう。



「銀時、その……今日は何の日か…覚えているか?」


何の日?何の日だ?何かあるのか?


「お前の誕生日だろ」
「そうだ…その…祝ってくれるのか?」


銀さん祝うの!?そんなことしたらこの変態は調子に乗っちゃいますよ!?


「非常に不本意だけどな。でも昔から誕生日は祝おうって約束だったろ。先生が決めた…」
「そうだな…。それじゃあ、ぎ、銀時、欲しいものがあるのだが……」


銀さん、危ないですよ!?
また変態発言をするか、銀さん!だなんて言い出すかもしれませんよ!?


「何が欲しいんだ?俺のあげれる範囲内でな。ミルク〜とか言いやがったら殺すから」
「その……ひ、」
「「ひ?」」


僕たちは息を飲んだ。







「膝枕をしてくれ!!」



「「…?ひざまくら??」」
「そんなもんでいいのか?」



銀さんはぽかんとしている。
僕も気が抜けてしまった。



「そんなものだと!?銀時に触れられるのだぞ!?夢のようではないか!!」



そういえば桂さんは今まで、変態発言をかましてはいたが、 銀さんに直接触れる頼みはしなかった。
使った歯ブラシをくれだの、脱ぎたてパンツをくれだの、自慰をしてくれだの、 そしたら出したものをくれだの、全部触らないものだ。
変態には変わらないが。



「……それくらいしてやるよ。ただし一分な」
「銀時!!!!!!」



桂さんは本当に嬉しそうに笑った。
銀さんはそんな桂さんを見て、呆れたように笑った。



えがおふたつ?



なんか根本問題は解決してないけどえがおふたつ、ま、いっか。


ヅラ誕生日おめっとー!
でもヅラ銀のくせしてちゅーどころか手すら繋いでないという・・・
でも膝枕もいいでしょ。

09.06.26
恢罹